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2016年12月28日 (水)

グレン・グールド、幾度か

このクリスマスイブは夜の小一時間、伊勢のMcCafeで一人過ごすことがあって、ふと、思い出したことがありました。コンサート活動を止めてレコードなどのメディアでの演奏活動に切り替えたグレン・グールドは住まいを隠し、食事は町外れの「およそ彼のレコードを聴く人は行かない町外れのモーテルのレストラン」で食事をしていたと本で読んだことがあります。青春真っ只中の当時の私はこのフレーズが心に染み入ってグールドを崇め奉るような心境になりました。こうしたグールドに対する思い込みをもって音楽を聴くことが好ましくないのはわかっていますが、それは若さゆえの特権でもあり誰からも責められない領域です。そして、還暦前の今頃になってそうした音楽の聴き方がいよいよ肯定的に思えるようになってきました。今はそんな時間がなかなかもてないのでなおさらそう思うのかもしれません。好きな音楽を好きなように聴く、ただそれだけです。黒と思しきコートのポケットに両手を入れてベレー帽をかぶり湖畔に佇むグールドの姿は私の脳裏に焼き付いています。

ならばと「グレン・グールド・バッハ・エディション」なる38枚のCDをiTunesに検索しやすいようにインポートしてこの冬はグールドが弾くバッハに溺れるように聴こうではないかと思い立ちました。あと、この秋に発売された「グレン・グールド・リマスタード~ザ・コンプリート・ソニークラシカル・アルバム・コレクション」(81枚ボックス)も実売価格がこなれてきたので購入することにして今日届きました。レビューによるとリマスターの方が音がいいとか。でも、LPレコードの味わいもまたいいものです。この年末年始はグールド三昧です。

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