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2009年7月

がん経験の子どもたち

今夜のNHK-TV「ニュースウォッチ9」の特集は「がんと闘う子供たち…過酷な治療と後遺症 どう支える?」でした。病気が治っても後遺症で苦しむ子どもたち。小学6年生の女の子の発表の言葉は元気を求められる子どもたちの心の言葉でした。「お薬の副作用で体型が変わって体への負担も感じます 学校が楽しいところではなくなってしまいました」「元気に見えるけど本当はちょっとしんどかったりする もし見た目でわかるようだったらみんなにすぐわかってもらえるけど 見た目でわからないところもありがたい部分だけど ちょっとしんどい面もある 皆にわかってもらえるように伝えていきたいと思います」「皆と同じペースで行動できないことを理解してもらえるよう発信していきたいと思います 一日も早く学校生活が楽しくなるようにと心から思っています」年間2000人から2500人という小児がんの子どもたち。治癒率は80%ほどと聞きますがキャーリーオーバーの人たちへの理解と支援が進むことを心から願っています。私も微力ながら発信していきます。

宇宙に長期滞在していた若田さんが帰還しました。宇宙の映像、地球はいつ見てもきれいだ。不思議な美しさだ。生命の星とは地球そのものもそうだ。危うさを感じるほどに美しい。明日明後日とキャンプです。天気が気がかりです。

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全国高等学校総合文化祭開会式で

全国高等学校総合文化祭三重大会の総合開会式に出席しました。全国から2万人近い高校生と海外の高校生が三重に集い、芸術と文化の発表と交流を行います。今日はその総合開会式でした。進行、発表とも素晴らしいものでした。高校生のエネルギーとパワーに勇気づけられる思いがしました。教育の営みの素晴らしさを実感しました。高校はわずか3年です。その3年間を大切に過ごしてほしいと祈るばかりです。

今日の発表の中で地元のかんこ踊りの唄はとりわけ関心をもって聴きました。かんこ踊りは神事であることから地元の例祭でしか舞われないこととなっていると聞きました。そのためか原型が保たれているように思いました。素朴で、静かで、淡々と唄われ、聴く人を非日常の世界に誘う力を秘めているように感じました。民族の唄だと思いました。

会場は伊勢市の県営サンアリーナでした。伊勢に近づくと空は黒く曇り、駐車場で車から降りると眼鏡が曇りました。山々は濃い緑でちがう気候帯に来たのかと思うほどの蒸し暑さでした。

夜、ふと読みたくなったのはアンヌ・デルベ著、渡辺守章訳『カミーユ・クローデル』(文藝春秋 1989)でした。この本はまるで目の前で物語が進行しているかのようなリアル感があります。感情的な第三人称の語り口です。こんな文が読みたいこともあります。この本のカバーは20歳の頃のカミーユのポートレートです。イザベル・アジャーニを彷彿とさせる写真です。私が知るイザベル・アジャーニは学生のとき観た映画「アデルの恋の物語」(1975)だけですが、この本のカバーを見たときにこの映画を思い出しました。ネットで調べると、果たして、映画「カミーユ・クローデル」(1988)で扮したのもイザベル・アジャーニでした。ヴィクトル・ユーゴーの娘アデルもカミーユも恋に生き、晩年を精神病院で過ごして生涯を終えました。「アデルの恋の物語」でいちばん印象的だったのは、恋文を書くための紙を買うときアデルが巾着から出した硬貨の大きさと硬貨がカウンタ—に置かれるときのゴトリという音、そして、丸まった紙を伸ばしてペンを走らせるときのペンの音でした。テーブルの上に両手を広げて置いて独り言を言うシーンも印象的でした。ひたすら、という言葉が少しなつかしく浮かびます。

村上春樹著『1Q84』は読み終えたものの語る言葉も出ない状態です。この本がどう読まれるか、それがいちばんの関心事という本です。時間がないときほど本は読みたくなるもの…

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風を感じて…

今年も鈴鹿8時間耐久レース前夜祭の風の会のイベント「風を感じて…」が開催されました。プロのライダーが障がいがある人と鈴鹿サーキットでタンデム走行をするのです。前任校の子どもたちと卒業生も走りました。バイクに初めて乗る小学部のお子さんは驚いてか涙目でしたがサーキットを1周してヘルメットを取ってもらうとさっぱりした表情でした。知らない世界だったことでしょう。どんなふうに感じたのでしょうか。

バイクは毎年ちがいますが協賛する内外のメーカー各社が提供するバイクは最新のモデルで見応えがあります。今年はYAMAHAのVMaxが圧巻でした。斜め上向きのマフラーからはガソリンが燃える残り香が静かに出てそれは香しいほどでした。ダイナミックなフォルムやブラウンをあしらったエンジンなど趣味性の高さをアピールしていました。実用上からはデザイン優先の燃料タンクはわずか15Lしかなくてちょっとどうかとも思いますが…。BMWは機能性最優先のポリシーを具現化していました。スクーターはますます奔放なデザインにシフトしていました。さて、乗るならどれか…やはりレーサーでしょうね。血が沸き立つバイクがいい。

8耐の予選は速いライダーほど文字通り美しい姿で疾走していました。個人タイムこそトップではありませんでしたがポールのF.C.C TSR HONDAの伊藤真一は一目で無駄のないことがわかる芸術的ともいえる走りと思いました。今年43歳とか!

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哲学の時代

A4サイズがビジネスで一般的になっていますがノートはB5サイズが根強い人気を保っているといっていいでしょう。私の周りにもB5サイズのノートを毎日のメモや記録に使う人がけっこういます。学生が使うノートもB5が主流でしょう。私も出張のときは薄いB5サイズのノートを1冊バッグに入れていきます。今日もそうして京都に向かいました。ノートと会議の書類を見ていて気づいたのですが、A4サイズといってもワープロや表計算などパソコンを使って作成した文書は上下左右に2〜3cmの余白を残すことが一般的です。すると文字などの印字がある部分はちょうどB5サイズくらいになります。ノートは上下はともかく左右は余白を残すような使い方はあまりしないように思います。だからA4サイズのノートは情報量が多過ぎて感覚的に使いにくいと感じるように思います。B5サイズだと書き込んでも一目で全体を把握することができるように思います。見開きでもB4でほどよい大きさです。でも、この感覚は体格によるところが大きいのではないでしょうか。体格が大きい欧米の人たちが15インチのパソコンを日常的に持ち歩いていたりするのを見ると物の大きさの感覚がちがうのだろうと思います。普段使いのノートでもっとB5サイズを使ってみようかと思いました。

大暑の京都は梅雨空でもやはり大暑でした。会議場は学生の頃住んでいた近くだったので地図で確かめないで歩いていたら道に迷ってしまって大汗をかいてしまいました。京都の街は大きく変わっていました。大通りなのに記憶にない道ができていてまるで初めて来た街みたいでした。大学を卒業して30年近くになりますから当然ですね。学生と思しき若者がたくさん見られるのは京都らしくてただただなつかしい。

帰りに書店に寄って地方ではなかなか出会えない本を見て回りました。本に囲まれていると幸福感と同時に勉強不足を痛感してハングリーを感じます。原典は時間的になかなか読めないので構造主義を俯瞰的にまとめた本を買いました。小野功生監修『図解雑学 構造主義』(ナツメ社)です。タイトルから哲学も雑学扱いかと思いましたが、雑学のように普段は身近にあっても気づかないけど私たちのものの考え方や社会の枠組みとなっている暗黙の仕組みこそ哲学といえるでしょう。とりわけ構造主義は世界観が一変するくらいのインパクトがあります。そのことをこの本はわかりやすく教えてくれます。初版以来5年で8刷という売れ行きも心強い。哲学の時代といってもいいかも知れない。

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日食

思いがけず日食を見ることができました。北東に流れる雲がほどよい厚さになると肉眼ではっきり日食の太陽を見ることができたのです。皆既日食ではないので明るさの変化はわからなかったものの、まだら模様のような雲に囲まれた日食の太陽は幻想的と思えるものでした。皆既日食を伝えるテレビ番組で、46年前の日食を見て人生が変わったというインタビューがありました。立花隆の『宇宙からの帰還』には宇宙飛行を経験した飛行士が帰還後に宗教家になるエピソードがあります。宇宙はそれほどインパクトが強いということでしょう。ガガーリンの「気球は青かった」という有名なコメントはテレビの画面を見るだけでも共感を覚えます。地球は美しい星だと思います。日食はちっぽけな地球の衛星の月が巨大な太陽をその影にすっぽり隠すだけでなく、幻想的で美しいダイヤモンドリングやフレアを地球から見せてくれます。壮大です。日食を見る前と見た後では人生が変わる、そんなことがあってもうなずけるように思いました。

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食器やiPhone、教育のことなど

自宅のHDDレコーダーがDVDに録画できなくなっていたのをやっと買い換えて今日届きました。今回もHDDとDVD、そしてVHSの“3 in 1”です。VHSはテープの資産をDVD化しておきたいのでこの選択です。地上デジタルチューナー付きですがアンテナを換えてないのでこちらはまだ使えないものの、テレビっ子の私は映像のストックが簡単にできるようになったのでほっとしています。インターフェイスもわかりやすくて使いやすい。前のHDDレコーダーのデータを新しいHDDレコーダーに移してDVD化するのはこの夏の宿題です。

このところ食器売り場がある店に行くと一通り見て回っています。今使っている食器は割れてそろわなくなったりふちが欠けてしまったりして、こちらもそろそろ買い換えてもいいかなと思ってのことです。料理もおもしろいし食器も楽しい。テーブルコーディネートにも惹かれる。そんな自分に気づいたのはずっと前のことですが、その微熱は引くどころか少しずつ上がってきています。しばらくは食器熱が続きそうです。

iPhoneも3GSの登場でますます気になってきました。エリアがネックですが、携帯がなかった頃はそれはそれで済んでいたことを思えば携帯が通じるとか通じないとかいう議論の本質は何なのだろうと考えてしまいます。もちろんエリアは広い方がいい。でも、どこどこでアンテナが何本ということにエネルギーを使うことにいささかうんざりです。通じなかったらそれまで、というスタンスもひとつでしょう。iPhoneは電話の他にもweb&音楽ツールとして活用することを考えています。鍵盤をいつも持ち歩けるアプリなど魅力的です。

昨日の朝日新聞朝刊のトップは民主党のマニフェスト関連でした。その中で「教員の質を高めるため大学の教員養成課程を医歯薬系並みの6年制とし、教育実習を1年間に大幅延長する」とありました。年数をみるとフィンランドそのままです。だが、これだけでは国家戦略としての教育哲学がわからない。子どもの教育は今や単に学力向上ではないことは明らかだ。また、教育学部の教員養成課程以外の学部等での教員免許取得はどうするのであろうか。教育制度全般にわたって党派を超えた本質論をお願いしたいところだ。

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脳科学と社会構成主義

この蒸し暑さで身体のエネルギーと水分がどんどん抜けていくようで水分補給とスローペースに徹してダウンしないように気をつけるのみです。とはいっても何かと無理をしてしまうことがあって疲れもピークです。今日明日でリカバリと思っていますが、少し前に炎天下を200mほどを走って会議に駆けつけることがあってこれは意外にも気持ちよくて、わずか200mですが身体と対話することができたように思います。リカバリも休養と適度の運動とのコンビネーションが大事!

今朝の朝日新聞に「特別支援学級 窓に金属の柵」との記事がありました。学校、保護者、教育委員会、学識者、それぞれのコメントの文脈がわかるだけに難しい判断だったことが伝わる。子どもの安全と健やかな成長を祈るばかりだ。関係の方々でよりよい方向を見出してほしい。客観的かつ冷静に報道した朝日新聞のバランス感覚がせめてもの救いだ。

同じく今朝の朝日新聞の「読書」のページで藤井直敬著『つながる脳』(NTT出版 2009)の書評を読んで腑に落ちるところがありました。脳科学ブームもともするとスタンドアローンの脳を取り扱うスタンスに終始するところがあります。しかし、私たちは決してひとりで生きているのではない。他者との関係性において自己がある。書評にあるように「『ケア』や『コミュニティー』といったコンセプト」の重要性がクローズアップされてくる。社会構成主義の視点が脳科学に入っていることと思います。早速、Amazonで注文しようとするといきなりの「在庫切れ」・・・今朝の朝日新聞を読んだ人たちがポチッとしたのでしょう。

パワーポイントの資料を作っていてスライドのデザインが今ひとつしっくりしないのでテンプレートを探しています。いつだったかATACカンファレンスでグレーバックに黄色の文字がとてもおしゃれで斬新だったことを時々思い出します。パワーポイントに用意されているテンプレートは日本文化と距離感があるように思います。私が探しているのは淡い色調でシンプルなデザインで、ネットでフリーのテンプレートでいくつか候補を見つけることができましたがグリーン系はやはり少ない。時間切れになりそうなので今回はブルー系で調整しています。内容は病弱教育についてです。持ち時間は20分、プロットの見定めとコンテンツの絞り込みに時間がかかっています。

夕方に映画「耳をすませて」をDVDで観ました。もう何回も観たはずなのに映像も台詞も音楽も新鮮でしっかり観てしまいました。昨年訪れた聖蹟桜ヶ丘を思い出してとても懐かしく思いました。

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『1Q84』が教える「弱さの力」

“task”をひとつひとつ済ませていく毎日ですが、ひとつ済ませるとまた新しい“task”が舞い込んできます。それぞれチャレンジでやりがいはあるものの重なるときは重なるもので、ここしばらくのチャージは自転車操業状態です。何のことかわかりませんね(^_^) 今日舞い込んだのは「高校における特別支援教育」です。多角的な構成にしたいと逸るのは勝手な脳ばかり。

今夜のNHK-TV「クローズアップ現代」は「なぜ売れる?村上春樹の秘密」でたいへん興味深い内容でした。「弱さの力」こそ村上春樹の核心ではないかと思いました。精神科医斉藤環氏のコメントです。「その場で敵味方を瞬時に判断し、あっさり敵を排除してしまうという非常に底の浅い価値判断が至るところに下されている。こういう状況に対しては何らかの抵抗をしていく必要があると村上さんも考えていると思う。」 私たちは「弱さの力」をもっと意識して自信を持つべきではないのか。

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7月の日曜日のポコ・ア・ポコ

7月の日曜日のポコ・ア・ポコは8家族のみなさんに来ていただきました。ふと気づくと今日は地元の祭りの日。また、梅雨末期の蒸し暑い中のご参加に感謝しています。今日は言葉がたくさん出ていたお子さん、少しずつ動作が増えてきているお子さんの成長にスタッフからも声かけがあって私もたいへんうれしく思いました。ポコ・ア・ポコ、少しずつですね。今日はまた松阪市サマースクールのボランティア養成講座にご出席の方も来ていただきました。こちらも少しずつ輪が広がっています。午前中の養成講座では理論的な部分の説明を少なくしたのですが、そこをもう少し聴きたく思った方がみえて今後の機会に生かしていきたく思いました。

今日の午前中の講座のBGMにレイモンド・ルフェーブル・オーケストラの「Here There And Everywhere」を入れました。ビートルズナンバーのオーケストラアレンジのアルバム「Mull Of Kintyre」からの1曲です。このアルバムはビートルズの曲の構造の確かさをオーケストラの幅広い表現によって鮮明にしたアレンジで格調の高さを感じます。数年前、京都市立総合養護学校(当時)の研究発表の全体会が京都勧業館みやこめっせで開催されたとき、天井の高い会場に流れていたBGMがはやりビートルズナンバーのオーケストラアレンジで、特別支援教育の理念と実践を牽引する京都市の姿勢を後押しするかのような堂々とした印象がありました。自分も頑張らねばと思いました。そうした自分へのエールもあっての選曲でした。

夕方、草刈機の刃を買いに行ったホームセンターでルドベキアの苗を見つけました。高さは20cmほどで花が一輪咲いています。背が低いタイプかも知れないと2本買い求めて庭に植えました。草刈機の新しい歯は切れ味もよくて伸びかけたやわらかい草の葉を軽くカットしていきました。一通り終わってエンジンを止めると刃全体は鮮やかな緑色でした。草刈りが終わった後の青い香りがいつになくしっかりと庭に残っていました。

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上野ファームの北海道ガーデン

明日の資料は47枚のスライドで資料にして全8ページ、25部用意するので合計200枚を印刷中です。明日は松阪市サマースクールボランティア養成講座で、私の話のテーマは「サマースクールのめざすもの 具体的支援とコミュニケーション」です。単に支援のスキルを紹介するのではなく、豊かなコミュニティへと続くステップにしていただきたいとの思いで新旧のスライドや資料を見直しての編集をしました。資料もカラー印刷にしてすべての面で質的向上に務めています。待ち時間のBGMも選びました。明日はポコ・ア・ポコもあって楽しみにしています。

梅雨らしい梅雨、なんと蒸し暑いことか! 庭はしっとりとしていて雑草の若い葉がとてもきれいです。このままだったらいいのに、と思ってしまいます。今年はこまめに手入れをしているので大きくくずれることなく草花が育っています。今朝の朝日新聞の「be on Saturday」はガーデンデザイナーの上野砂由紀さんがトップでした。イングリッシュガーデンから北海道の特性を生かした北海道ガーデンへと考えるようになるプロセスは共感します。3面の写真はまさに「丹精の薔薇を切る園丁の瞳」(村松英子)です。上野ファームはぜひ訪ねたいけど旭川は遠い。

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IQ84 ?

『1Q84』を「IQ84」(知能指数84)と間違えて本を購入したと日本LD学会会長の上野一彦氏がブログ(2009/6/15)に書いています。『1Q84』には、しかし、ディスレクシアという言葉が登場します。高校生の女の子、ふかえりです。発達障がいが広く正しく理解されることは私もたいへんうれしく思います。『1Q84』に描かれているディスレクシアの状態像は決してネガティブなとらえではありません。また、ふかえりはディスレクシアという一点で登場しているわけではありません。ディスレクシアであることは魅力ある個性を醸し出すひとつのファクターと読むことができます。発達の偏りを完全になくすことはたいへん困難ですが、自他ともに強みと弱みを理解して幸せに生きていくことがもっと求められて然るべきだと考えます。

東京のホテルでNHKのニュースを見ていてはっとしたことがありました。派遣で自動車関連産業で働いていた人が金融危機に端を発する不景気で解雇されて次の仕事がなかなか見つからないという40代の男性の苦境を伝える内容でした。その男性の顔に私は勉強がわからなくて教室で困っている小学生の顔を重ねてしまいました。教育は、様々な教育があるわけですが、教育は彼が「生きる力」を育むことに機能できなかったのかという愕然とした思いになりました。その前の夜、新宿駅前の歩道で見たストリートライブの若者たちの懸命さに立ち止まって歌に聴き入ってしまったのでそのニュースは余計に強い印象となったのかも知れません。ニュースとストリートライブのシーンが彼らのすべてではないことは承知しながらも私にとって大きなメッセージとなりました。国際的な機関から「日本は今後求められない労働者を生みだしている」というような指摘を受けたと何かで読んだことがあります。閉塞感があるときは短期的な対応でつなぐことも大事ですがその先に何を目指すのかという長期的なビジョンを感じられることはもっと大切なはずです。

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『1Q84』1巻読了

読んでいた本から顔を上げると山の稜線に近い雲の間から牡丹色に染まる空が横に長くのぞいていました。午後7時過ぎ、出張からの帰りでした。東京では3日間とも低い雲に覆われた梅雨空でした。帰りの新幹線が浜松にさしかかる頃にやっと青空が見えましたが、前に青空を見たのはいつのことだったか思い出せずにいました。長い雨でした。

この3日間は会議の連続でどの会議も延びたので休憩も少なく、エコノミークラス症候群になってはたいへんと脚を動かすことを心がけていました。しかし、思わず身を乗り出して聴き入ってしまう情報がたくさんあってテンションは知らず知らずのうちに高くなってしまいました。3日間の情報を整理するだけでもかなりかかりそうです。

今日読んでいた本は村上春樹著『1Q84』でした。先週の金曜日の夜、帰りに寄った書店に『1Q84』の1巻がありました。店で見るのは初めてで、それも1冊残っているだけでした。最後の1冊でなければ買わなかったかも知れない。レジでいつも要らないと断っているカバーを付けてもらいました。表表紙にカバーをかけて裏表紙まで回すとカバーがずれていたようで黄色い本の帯が細い三角形に見えていました。それを直したいというレジの女性の気持ちがぎこちなく動く指先から伝わってきましたが、待たせると悪いと思ったのか、肩を少しすぼめてそのままオレンジ色の袋に入れました。ネットで買うとこんなこともないなと思いながら車に向かいました。よくある毎日のよくある光景の中にも実にたくさんの出来事があるのものだ。『1Q84』を読み始めると描き方の密度感が私のものの感じ方ととてもよく馴染むのがわかりました。でも、内容は怖い本です。時間がなくてもついつい本を開いてしまいます。今夜1巻を読み終えて夜遅く2巻を買いに行きました。

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